この記事の要点
図形の回転・立方体の展開図・積み木の数を、やさしい問題から順に12問出す図形パズルを、AI(Claude Code)に作らせた。
問題は遊ぶたびにその場で作る。
正解がちょうど1つになることは作り方で決め、作るのとは別の計算で2万4千問を確かめて、正解が1つでない問題は0件だった。
ただし、それだけでは足りなかった。
別のAIに粗探しをさせると、図形の回転は、ふつう以降の問題がお手本を見なくても選択肢どうしを比べるだけで100%当たり、積み木は選択肢の並びを覚えるだけで6〜8割当たった。
選択肢の作り方を直し、「答えを見ずに当てる解き方」を5つプログラムで書いて測ると、直したあとはどの段階も4択の当てずっぽうと同じ25%前後になった。
自動で作る4択問題は「正解が1つか」に加えて「選択肢だけで当たらないか」も測る必要がある。
自動で作る問題は「正解が1つ」が命
先に結論から。
図形の回転・立方体の展開図・積み木の数を、やさしい問題から順に12問出す「空間認識テスト」を、AI(Claude Code)に作らせた。
ブラウザで遊べるミニゲームのシリーズの5本目になる。
これまでのゲームと違うのは、問題を遊ぶたびにその場で作るところだ。
決まった問題を並べるのではなく、図形も展開図も積み木の積み方も、毎回プログラムがランダムに作る。
何度遊んでも新しい問題が出るかわりに、作る側には大きな宿題が1つ増える。正解がちょうど1つになっているかだ。
選択肢の中に正解が2つあったり、1つも無かったりすれば、その問題は遊びとして壊れている。
しかも、ランダムに作る以上、全部の問題を人が見て確かめることはできない。
この記事は、その宿題をどう片づけたかの記録になる。
そして、片づけたつもりのあとに見つかった、もう1つの宿題の記録でもある。
問題を見なくても、選択肢だけで答えがわかってしまわないかだ。
今回も、私が見られない日にAIに任せた作業の1つで、仕様は作業を割り振るAI(PM役)が書き、実装と確認は作業担当のAIがした。
粗探しも、別のAIに任せている。
題材は候補表の8番目「空間認識能力 テスト」
このサイトでは、作る題材をキーワード調査から決めている。
9月20日に作った12本の候補表で、8番目に挙がっていたのが「空間認識能力 テスト」だった。
月1,300回の検索があり、SEOの難しさを示す指標は37。
候補表での優先度はBで、理由は、立体の回転や展開図が要るぶん、これまでのゲーム2本より作るのが明らかに重いことだった。
作業の最初に、検索の上位10件を見直した(2026年10月4日、ラッコキーワードで取得)。
上位にあったのは、採用や研修向けの適性テストのサンプル問題、空間認識について解説する教室のブログ、学校の先生が作った問題集、個人が自作したチェックページ、診断・クイズのサイト、団体のクイズ、動画、幼児から小学校低学年向けの無料ドリル。
10位には、学習の困りごとを調べるための検査資料(PDF)も入っていた。
ここから2つを決めた。
- 問題の種類は、上位のページに出てくる3つにしぼる。 図形を回したらどうなるか、立方体の展開図、積み木(ブロック)の数。見出しや説明文を見ると、回転と展開は適性テストのサンプルに、展開図とブロックの数は問題集に、積み木は幼児向けドリルに出てくる。
- 「能力を測る」とはうたわない。 同じ検索結果に、採用の適性テストや、検査のための資料が並んでいる。遊びのゲームが測定や検査のように見えると、検索した人を誤解させる。
あわせて近い言葉も測った。
「空間把握能力 テスト」が月390回(難しさ25)、「積み木 問題」と「立方体 展開図 11種類」がどちらも月260回(難しさ34)。
「立方体 展開図 11種類」は2026年2月に月720回まで伸びていて、季節で大きく動く言葉だった。
3種類×4段階、12問の作り
問題は、やさしい・ふつう・むずかしい・激ムズの4段階で、各段階に回転・展開図・積み木が1問ずつ出る。全部で12問。時間制限はなく、答えるたびに解き方の説明が出る。
| 段階 | 図形の回転 | 展開図 | 積み木の数 |
|---|---|---|---|
| やさしい(1〜3問目) | 5マスの図形。裏返した形1つ+別の形とその裏返し | 向かい合う面(4つ一列に並ぶ展開図) | 床3×2マス・高さ3段まで |
| ふつう(4〜6問目) | 6マス。裏返した形1つ+1マスだけちがう形とその裏返し | 向かい合う面(そのほかの展開図) | 床3×3・高さ2段まで |
| むずかしい(7〜9問目) | 7マス(縦横とも3マス以上)。同上 | 立方体になる展開図を選ぶ | 床3×3・高さ3段まで |
| 激ムズ(10〜12問目) | 8マス(縦横とも3マス以上・込み入った形だけ)。同上 | 同(ひと目でわかる形を外す) | 床4×3・高さ4段まで |
この表は、粗探しのあとに直した版だ。最初の版は、回転の選択肢が「裏返した形3つ」だったり、積み木のやさしい段階が床2×2だったりした。なぜ変えたかは後で書く。
能力の言葉を使わない約束は、色の見分けテストのときと同じ形で入れた。
ページのいちばん上と結果画面に「能力を測る検査ではありません」と書き、称号は「立体パズル上級型」「ひらめき待ち型」のように、正解した数の区切りごとに名前をつけた。
どの結果にもハズレがない「全タイプ肯定」で、区切りはゲームの中だけの自前の基準だとページにも書いてある。
最初は9〜11問正解の称号を「くるっと回転型」にしていたが、回転の問題が1問も合っていなくても付く名前だったので、粗探しで指摘されて直した。
称号の説明文も、どの問題で間違えたかを見ずに決めつけていた一文を外した。
正解が1つになるよう、作り方で決める
ランダムに作った問題を、あとから1問ずつ確かめて捨てる方法もある。今回は先に、どう作っても正解が1つにしかならない作り方を決めた。3種類それぞれ、こうなっている。
図形の回転。 お手本の図形には、「回しても裏返しても、自分自身と重ならない形」だけを使う。
そういう形は、回す4通りと裏返して回す4通りの、8通りの向きがすべて違う形になる。
選択肢は、お手本を回しただけの正解、お手本を裏返した形、別の形、その別の形を裏返した形の4つ。
こうすると、回して重なる選択肢は正解の1つしか残らない。
展開図。 正方形6つをつないだ形を、回転と裏返しで同じものをまとめて全部作る。35種類になる。
そのうえで、それぞれの形の上で立方体を1マスずつ転がし、6つの面がすべて違う面になるものだけを「展開図」とした。
残ったのは11種類。
「立方体になる展開図はどれ?」の問題は、この11種類から1つ、展開図にならない形から3つを選んで並べるので、正解は必ず1つになる(6マス一直線の形は細長すぎるので選択肢に出さない。
激ムズでは、2×2のかたまりを含む形と、5つ一列に並んだ形も、ひと目でわかるので外す)。
「向かい合う面はどれ?」の問題は、立方体を転がした結果から向かいの面を決めている。
積み木。 手前の柱が奥の柱より高くならない積み方だけを使う。こうすると、どの柱もいちばん上の面が必ず見える。
そこに「見えない所も下まで詰まっていて、宙に浮いた積み木はない」という約束を足せば、積み木の数は1つに決まる。
問題文の下にも、この2つの約束を書いた。
最初の版は宙に浮かない約束しか書いておらず、「手前の柱は奥より高くない」はページの下の説明にしか無かった。
これも粗探しで指摘された点だ。
作るのとは別の計算で、2万4千問を確かめる
作り方で決めたつもりでも、プログラムに書き間違いがあれば意味がない。そこで、問題を作る処理とは別に、作った問題を確かめるプログラムもAIに書かせた。
ここは正直に書いておく。
最初の版の確かめるプログラムは、積み木の数え直しと、展開図を知られた11種類と照らし合わせる部分こそ別のやり方だったが、図形の回し方・裏返し方・形の比べ方や、展開図を組み立てる計算は、作る側の部品をそのまま呼んでいた。
作る側の部品が間違っていれば、確かめる側も同じように間違える。粗探しでそこを指摘されたので、確かめる側を書き直した。
いまの確かめ方は次のとおり。
- 6マスの形35種類を、作る側とは別のプログラムで全部作り直す
- 展開図かどうかを、作る側の「立方体を転がす」計算とは別に、面の向きを3次元の矢印で追って組み立て直す。11種類になること、作る側の11種類と同じこと、よく知られた11種類の形と1つずつ一致することを確かめる
- 図形の回し方・裏返し方・形の比べ方は、確かめる側で書き直したものを使う。「時計回り」の向きは、L字を手で回した形と照らし合わせる
- 11種類の展開図の、向かい合う面33組の並び方を調べる(答えの説明に使う)
- 4段階×3種類それぞれ2,000問ずつ、計2万4千問を作り、どの問題も正解がちょうど1つで、同じ選択肢が2つ無いことを確かめる
- 積み木は、見えている積み木の数を、見る人の方へ光をのばして別の積み木に当たるかで数え直す(作る側は、となりの柱の高さとの比べ方で数えている)
結果は次のとおり。
| 確かめたこと | 結果 |
|---|---|
| 6マスの形 | 35種類(展開図は11種類。2通りの組み立て方で一致) |
| 正解がちょうど1つでない問題 | 2万4千問中0件 |
| 積み木の見えている数(2つのやり方) | 全問で一致 |
| 確かめにかかった時間 | 44.7秒(ずるい解き方の測定は別に62.6秒) |
| 12問を1セット作る時間 | 平均7.55ミリ秒(200回) |
時間はこのサイトの作業用PCでの値だ。
12問の作り直しは一瞬で終わるので、「もう一度挑戦する」を押すたびに新しい問題を作っても待たされることはない。
回転の問題に「1マスだけちがう形」を探す処理が入ったぶん、直す前の版(同じPCで3.88ミリ秒)より重くなった。
検算で見つかったのは「正解の数」とは別の穴2つ
正解が1つでない問題は、最初から0件だった。ところが、確かめるプログラムを回すと、別のところで2つ引っかかった。
1つ目は、答えの説明が当てはまらない組があったこと。 展開図の問題では、答えのあとに「なぜその面が向かい合うのか」を説明する。
最初に用意した説明は3つだった。
一直線に3つ並んだ面の両はし、Z(またはS)の形に4つ並んだ面の両はし、4つ一列に並んだ面の上下に1つずつ出た2つの面。
33組のうち32組はこれで説明できたが、1組だけ、どれにも当てはまらなかった。
3つ一列に並んだ面の、片方の端の上と、もう片方の端の下に出た2つの面だ。
調べると、3つ目の説明を広げればよかった。一列に並んだ面の上で立方体を転がしても、列の両側にある面は動かない。
だから、列の片側にくっついた面はどれも同じ面になり、反対側にくっついた面とは必ず向かい合う。
列の長さが4でも3でも同じだ。
説明を「一列に並んだ面に、列をはさんで反対側からくっついている2つの面」に書き直すと、33組すべてが3つのどれかに当てはまった。
あわせて、向かい合わない132組には、どの説明も当てはまらないことも確かめた。
説明が間違った答えを指さないようにするためだ。
2つ目は、積み木の問題で、正解が一度もAに来なかったこと。 積み木の選択肢は、小さい順に並べている。
その中に、よくある数え間違いとして「見えている積み木だけの数」を入れていた。見えている数は、正解より必ず小さい。
すると、正解はいちばん小さい選択肢、つまりAには絶対に来ない。
最初のやり方で200問ずつ作って数えると、いちばんやさしい段階の正解の位置は、A 0問・B 91問・C 109問・D 0問だった。
このときは、正解を何番目に置くかを先に決めて、その前後に入る数を選ぶ形に直した。4つの位置はほぼ同じ回数になった。ところが、この直し方にも穴が残っていた。
粗探しで見つかった「答えを見ずに当たる」穴
できあがったゲームを、作ったのとは別のAIに粗探しさせた。いちばん大きな指摘は、正解は1つなのに、お手本を見なくても当たる問題があることだった。
図形の回転は、選択肢の中の仲間はずれが正解だった。 最初の版の、むずかしい・激ムズの選択肢は「正解1つ+お手本を裏返した形3つ」。
裏返した形3つは、どれもお手本の裏返しなので、互いに回せば重なる。
すると、4つのうち「回して重なる仲間がいない1つ」が、そのまま正解になる。
ふつうの段階も、別の形を外せば同じことが起きる。お手本を見る必要がない。
積み木は、「見えている数」の入り方が手がかりになっていた。 見えている数は、正解がAの回だけ選択肢に入らない。
だから「見えている積み木を数えて、その数が選択肢に無ければA」が必ず当たる。
数があるときも、その次が正解になりやすかった。
指摘を受けて、問題を見ずに選ぶ「ずるい解き方」を、確かめるプログラムに書き足した。
どれも正解かどうかは採点にだけ使い、選ぶときには見ない。表に出すのは次の4つで、もう1つは後で書く。
- 回転:選択肢の中の仲間はずれを選ぶ
- 積み木:粗探しで見つかった読み方(見えている数が選択肢に無ければA、あればその次)
- 積み木:選択肢の並び(数と数の間隔)だけから、正解になりやすい位置を覚えて選ぶ
- 積み木:見えている積み木だけを数え、見えない数は「よく出る数」を覚えて選ぶ
「覚えて選ぶ」2つは、練習用の問題で「どんな選択肢が正解になりやすいか」を数えておき、別の問題で当てる。
4択なので、手がかりが無ければ25%前後になる。最初の版(コミット 44f47a6)で測ると、こうなった。
| ずるい解き方 | やさしい | ふつう | むずかしい | 激ムズ |
|---|---|---|---|---|
| 回転:仲間はずれを選ぶ | 47.9% | 100% | 100% | 100% |
| 積み木:見えている数が無ければA、あればその次 | 83.4% | 66.7% | 50.4% | 50.7% |
| 積み木:選択肢の並びだけを覚えて選ぶ | 60.0% | 63.1% | 76.0% | 78.6% |
| 積み木:見えている数+よく出る見えない数 | 94.4% | 89.5% | 86.5% | 78.6% |
回転は、激ムズのほうがやさしいより機械的に易しかった。積み木は、粗探しの指摘よりも深刻で、選択肢の並びを覚えるだけで6〜8割、見えている数を数えれば8〜9割当たっていた。
直し方はこうした。
- 回転は、「裏返しの関係の2つ組」を必ず2組並べる。 選択肢を「正解・お手本の裏返し・別の形・別の形の裏返し」にする。どの選択肢にも裏返しの相方が1つずついるので、仲間はずれがいなくなる。ふつう以降は、別の形を「お手本の1マスだけを動かした形」にして、お手本と照らし合わせないと見分けにくくした。さらに、お手本と別の形を半々で入れ替えている。入れ替えないと、別の形は「お手本と違う形を選び直す」ぶん出にくい形に寄り、やさしい段階だけ「覚えて選ぶ」で30%当たった
- 積み木は、選択肢を「1ずつ続いた4つの数」にして、どれが正解になるかを同じ割合にする。 先に4つの候補(見えない積み木が何個か、の続いた4通り)を選び、その中から見えない数を同じ割合で1つ決めて、ちょうどその数だけ見えない積み木がある積み方を作る。見えている数を数えても、4つの候補はどれも同じ割合なので、しぼれない。かわりに、引っかけの「見えている数」は選択肢に入れるのをやめた。やさしい段階は、床2×2だと見えない積み木が1個か2個しか作れず、4通りの候補が成り立たないので、床3×2にした
直したあとに同じ4つで測ると、こうなった。
| ずるい解き方 | やさしい | ふつう | むずかしい | 激ムズ |
|---|---|---|---|---|
| 回転:仲間はずれを選ぶ | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
| 積み木:見えている数が無ければA、あればその次 | 26.1% | 25.3% | 26.2% | 24.9% |
| 積み木:選択肢の並びだけを覚えて選ぶ | 24.4% | 24.6% | 24.4% | 24.9% |
| 積み木:見えている数+よく出る見えない数 | 24.4% | 24.6% | 25.3% | 24.6% |
回転にはもう1つ「選択肢どうしの関係と形の込み入り具合を覚えて選ぶ」解き方も入れていて、こちらも24.4〜25.5%だった。
確かめるプログラムは、どれかが30%を超えたら失敗にしてある。
これは、正解が1つかどうかを確かめるだけでは見つからない。正解はちゃんと1つあるからだ。
正解の位置がA〜Dに同じくらい散らばっているかを数えるだけでも見つからない。
最初の版の回転も、正解の位置はほぼ均等だった。
画面を撮って直したこと
動作の確かめは、画面の幅を320px・375px・1280pxに変えて、自動の操作で12問を通して遊ばせた。
横にはみ出すところ0、エラー0。
ボタンの素早い2度押しで勝手に答えにならないこと、キーボードだけで最後まで遊べること、Windowsのコントラスト テーマを再現した表示で図が塗りつぶされないことも確かめた。
色の見分けテストの粗探しで見つかった不具合を、最初から仕様に入れておいた部分だ。
広告は、サイト共通の広告の読み込み部品が、/game で始まるページでは何も読み込まない作りになっている(手元の開発用の画面では広告の設定自体が無いので、読み込みの数を数えても確かめにはならない)。
それでも、画面を撮って眺めると直すところが出てきた。最初に作業担当のAIが直したのが4件。
- 答えたあと「×」の印まで薄くなっていた。 選ばなかった選択肢を薄く見せる指定が、ボタン全体にかかっていた。薄くするのは中身だけにした。
- PCの幅では、1問が1画面に収まらなかった。 幅640px以上では選択肢を横4列にした。
- 展開図の答えの枠が、マスの外枠を消していた。 枠を内側へ寄せた。
- スマホで選択肢が画面からはみ出していた。 図を小さくし、数字や記号の選択肢は「A 12個」のように横1行にまとめた。
4つ目は、直したつもりで足りていなかった。
最初の報告は「幅375px・高さ667pxで収まった」だったが、このサイトは上に固定の見出し帯があり、問題はその下から始まる。
粗探しで、スマホのブラウザで実際に使える高さ(約553px)や320×568pxでは、回転の選択肢CとDがまだ画面の外だと指摘された。
スマホでは「お手本」の文字を図の横に置いて図を小さくし、回転の補足の一文を外し、積み木の図を低くした。
いまは375×553pxと320×568pxで12問を通して測り、どの問題も選択肢Dの下の端まで画面に収まった。
「わからない」ボタンは、問題によっては少し下へスクロールすると出てくる。
粗探しでは、もう1つ見た目の指摘があった。
記号や数の選択肢で、答えたあとに付く「○ 正解」の印が、記号の名前に重なっていた(320pxで横24px・縦9pxほど)。
自動の操作で測り直すと、積み木の数の選択肢でも、PCの幅で重なっていた。
選択肢の上側に印のぶんの余白をとり、どの幅でも重なりが0になったことを測って確かめた。
公開前は、本番で見えない形にしておく
作った時点では、本番では見えない形にしておいた。隠し方は、色の見分けテストで決めた形をそのまま使っている。
- 本番用のビルドでは、ゲームのページが404(見つかりません)になる。手元の開発用の画面でだけ表示される
- 検索エンジンに載せない指定(noindex)も付ける
- サイトマップ、ナビ、トップページ、ほかのゲームからのリンクにはまだ足さない
- 本番用のビルドには、ゲーム本体のプログラムを含めない
手元で本番用にビルドして、ページが404を返すこと、ブラウザに配るプログラム(.next/static)にはタイトルも称号も出てこないことを確かめた。
サーバーの中で動く部品には、このページの部品と、下書きのこの記事の本文が入る。
外から開けるページにはならないので、そのままにした。
ブラウザに配るプログラムに1つだけ残るのは、記録を保存するときの名前(ブラウザに保存する項目の名前)で、ほかのゲームと共通の部品に書いてあるため、ほかのゲームのプログラムにも入る。
中身のない名前だけなので、このままにした。
ゲームは10月7日に、色の見分けテストに続けて公開した。
このときに隠す仕組みを外し、サイトマップ、トップページ、ほかのゲームからのリンクを足している。
この制作記録は、それより後の公開になる。
git に残った時刻
| 時刻(git) | 記録 |
|---|---|
| 7時35分 | 作業用のブランチを作る |
| 8時15分 | ゲーム本体と検算のプログラムをコミット(6ファイル、2,493行の追加) |
| 8時21分 | ゲームのページに「立方体の展開図11種類」の一覧を追加 |
| 8時28分 | この制作記録の下書き |
| 8時29分 | ページの「作り」の説明を実装どおりに直す |
| 9時38分 | 粗探しの指摘を直す(選択肢の作り方・ずるい解き方の検算・称号・スマホの表示) |
git に残るのは、ブランチを作った時刻とコミットの時刻だけだ。
作業したAIの報告では、最初の約40分の中に、検索上位の確認、実装、検算のプログラムと2件の直し、画面の確認と4件の直し、本番用のビルドでの隠し方の確認までが入っている。
近い言葉の検索数を測ったのは、最初のコミットのあとだ。
粗探しは8時29分のあとに入り、その指摘を直す作業はさらに別に動いている。
まとめ: 「正解は1つか」だけでなく「選択肢だけで当たらないか」も測る
自動で問題を作るなら、正解が1つになることは、あとから確かめる前に作り方で決めておく。
今回は、回しても裏返しても重ならない形、35種類から選んだ11種類の展開図、手前ほど低い積み方の3つで決めた。
そのうえで、作るのとは別のやり方で大量に確かめる。確かめる側が作る側の部品を呼んでいると、同じ間違いを見逃す。
最後に、問題を見ずに選ぶ「ずるい解き方」を書いて、何%当たるかを測る。今回いちばん大きな穴は、ここにあった。
正解はちゃんと1つあり、正解の位置もA〜Dに散らばっているのに、選択肢どうしを比べるだけで、あるいは選択肢の並びを覚えるだけで当たる。
遊ぶ人が何回か遊ぶうちに気づく種類の穴だ。確かめる項目を「正解は1つか」だけにしていたら、そのまま出していたと思う。
出来上がったゲームはこちら。問題は遊ぶたびに変わり、記録は端末の中にだけ残る。
これまでのゲームの顛末は、反射神経テストの実録と、仕様書だけで作らせた動体視力テストの制作記録に書いた。
3本目と4本目は、記憶力テストの制作記録と色の見分けテストの制作記録にある。
AIだけで作って公開したものの一覧はバイブコーディングの始め方にまとめている。
よくある質問
AIに問題を自動で作らせるとき、正解が1つかどうかはどう確かめればいいですか?
私の場合は2段構えにしました。1つ目は、正解が1つになる作り方そのものを仕様にすることです。
図形の回転なら「回しても裏返しても自分と重ならない形だけを使う」と決めれば、回して重なる選択肢は正解の1つしか残りません。
2つ目は、作った問題を大量に確かめることです。
今回は4段階×3種類それぞれ2,000問ずつ、計2万4千問を作って確かめるプログラムもAIに書かせました。
確かめる側が作る側と同じ部品を使うと、同じところで同じように間違えます。
最初の版はそこが甘く、粗探しで指摘されたので、形の回し方や比べ方を確かめる側で書き直し、展開図は3次元の向きで組み立て直す別の計算にしました。
4択の問題が、問題を見なくても選択肢だけで当てられないかは、どう確かめますか?
問題を見ずに選ぶ「ずるい解き方」をプログラムで書いて、何%当たるかを測ります。
今回は、選択肢の中の仲間はずれを選ぶ、選択肢の並びだけから正解になりやすい位置を覚えて選ぶ、などの5つを用意しました。
4択なので、手がかりが無ければ25%前後になります。
直す前は、図形の回転で最大100%、積み木で最大94%当たっていました。
正解が1つかどうかを確かめるだけでは、この穴は見つかりません。
立方体の展開図は本当に11種類ですか?
11種類です。
今回のプログラムで、正方形6つをつないだ形を回転・裏返しで同じものをまとめて全部作ると35種類になり、そのうち組み立てて6つの面がそろうものは11種類でした。
組み立ての計算は、立方体を転がすやり方と、面の向きを3次元で追うやり方の2通りで行い、どちらも同じ11種類になりました。
よく知られた11種類の形とも1つずつ照らし合わせて、一致することを確かめています。
展開図で向かい合う面を見つけるコツは?
一直線に3つ並んだ面の両はし、Z(またはS)の形に4つ並んだ面の両はし、一列に並んだ面に列をはさんで反対側からくっついている2つの面は、組み立てると向かい合います。
11種類の展開図の向かい合う面33組は、すべてこの3つのどれかに当てはまり、向かい合わない132組にはどれも当てはまらないことをプログラムで確かめました。
このゲームで空間認識能力はわかりますか?
わかりません。遊びのための図形パズルで、能力を測ったり診断したりする作りにはなっていません。
ゲームのページの上と結果画面に「能力を測る検査ではありません」と書き、称号にも能力の高い・低いを表す言葉を使っていません。
称号は正解した数の区切りだけで決まり、区切りはゲームの中だけの自前の基準です。
作るのにどのくらい時間がかかりましたか?
作業用のブランチを作った7時35分から、ゲーム本体の最初のコミットの8時15分まで、約40分でした(git に残った時刻)。
作業したAIの報告によると、そのあいだに検索上位の確認、実装、検算のプログラム、画面の確認と直しまでを済ませています。
そのあと、別のAIの粗探しで見つかった穴を直したコミットが9時38分に入っています。
過去のゲームとは測り方がそろっていないので、時間の比較には向きません。
制作記録の更新は Substack でも届けています。
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