結論
Claude CodeとCodexを比較した私の結論は、どちらか一本に絞ることではなく併用だった。実装の手離れの良さはCodex、対話しながらの判断・文章・検収はClaude Code。プラグインを1つ入れればClaude Codeの窓口からCodexへ仕事を投げられるし、すでにChatGPT Plusを契約しているなら執筆時点でCodex側の追加費用はゼロ。3か月ほぼ毎日併用して固まった分業と運用ルールを、失敗談ごと公開する。
結論: 「どちらか」ではなく「両方」が答えだった
先に結論から。Claude Code(Anthropic)とCodex(OpenAI)を比較して、私はどちらか一本に絞ることをやめた。2026年5月から3か月、同じ作業フォルダで両方をほぼ毎日併用している。分業はこうだ。
- Claude Code=窓口。相談・判断・検収・記事書き、それにbuild・実機確認・コミットとプッシュ
- Codex=実装担当。コードの編集から型チェック(tsc)まで
Claude CodeとCodexの比較表を並べた記事は、もう世の中にたくさんある。この記事はそうではなく、ほぼ毎日併用している非エンジニアの運用実録だ。なぜこの分業に落ち着いたのか、どこで失敗したのか、料金は実際いくらかかっているのか。全部一次情報で書く。
Claude CodeとCodexをどう使い分けている?
何かを作るとき、入り口は必ずClaude Codeにしている。「こういうものを作りたい」という相談から始めて、仕様が固まったら実装をCodexに投げる。Codexが編集と型チェックまで終えたら、Claude Codeがbuildと実機確認で検収し、問題なければコミットする。役どころでいえば、Claude Codeが現場監督でCodexが職人だ。
私の主観と断ったうえで書くと、実装をポンと渡したときの手離れの良さはCodexに分がある。渡して別のことをして、戻ってきたら形になっている。逆に、対話しながら要件を詰める、文章を書く、出てきたものを疑って検収する——このあたりはClaude Codeのほうが頼りになる。だから「どっちが優秀か」という比較は、私の中ではだんだん意味を失った。得意分野が違うのだ。
Claude CodeとCodexの併用環境はどう作る?
連携はプラグイン1つで済んだ。2026年5月、Claude CodeにOpenAI公式のCodexプラグインを導入した。これでClaude Code側にコマンドが増える。
/codex:review——書いたコードのレビューをCodexに依頼する/codex:rescue——詰まった作業の救援をCodexに頼む
つまりClaude Codeとの会話の途中から、Codexへ仕事を投げられる。窓口を1つにしたまま2つのAIを使える形で、私の「Claude Code=窓口」体制はこのプラグインで実用になった。
注意点が1つある。プラグインには、作業が終わるたびに自動で相互レビューさせる設定(レビューゲート)があるのだが、有効にすると使用量が一気に増える。私は無効のまま運用して、レビューが欲しい場面だけ手でコマンドを打つ形に落ち着けた。最初から全部つなぐより、まず手動で回すほうが無難だと思う。
なぜこの分業に固まったのか——Codexのサンドボックスの壁
分業は思想から決めたわけではない。制約から決まった。
Codexは安全のため、隔離された環境(サンドボックス)でコマンドを実行する。この環境では、私が使うNext.jsのdevサーバーが権限エラーで起動できなかった。2026年7月には、それまで通っていたbuildも同じエラーで失敗するようになった。型チェック(tsc)単体なら通る。
厄介なのは、Codexが律儀なことだ。buildで検証しようとして失敗し、また試して失敗し——と再試行を繰り返して詰まる。だから私は依頼文にこう書くようになった。「build検証は不要。編集完了で終了してよい」。この一文があると、Codexは自分のできる範囲で仕事を終えて返してくれる。
結果として、Codexは編集とtscまで、buildと実機確認とコミットはClaude Code、という分業が固定された。消去法で生まれた形だが、いまはこれが一番よく回っている。
つまずいた話を3つ——本音の失敗談
比較記事には出てこない、実際にやって初めて分かったことを3つ書いておく。全部Codex側の話だが、Codexが悪いというより、私の頼み方が悪かった話でもある。
探索させると固まる
2026年5月、自分専用メモアプリの改修で「grepで対象を洗い出してから置換して」とCodexに頼んだら、読み取りだけで10分以上進まず、手動で中断した。学びは単純で、対象ファイルは最初から明示列挙して渡す。「探して直して」ではなく「この3ファイルのここを直して」。探索の仕事は渡さない。
中断は「未実装」ではない
途中で止めたCodexの進捗表示には、書き込み操作が映らないことがある。「何も進んでいない」と思ってやり直しかけたら、実は5ファイル編集済みだった、ということがあった。以来、止めたあとは必ずgit statusで差分を確かめてから判断している。画面の表示より、リポジトリの状態を信じる。
日本語が文字化けする
2026年7月、Codexが書いたページの見出しが文字化けしていた。「縺」「繧」「繝」——文字コードの事故で出てくる、あの見覚えのある文字たちだ。以来、Codexの成果物を検収するときは、この文字化け文字のgrepを必ず通している。日本語のプロジェクトでCodexを使うなら、この一手は入れておいて損がない。
同じフォルダを2つのAIに触らせて、事故らないのか?
「同じ作業フォルダを2つのAIが触る」と聞くと危なっかしいが、人間のチーム開発と同じ道具立てで回せている。ルールは3つだ。
1つ目はハンドオフ。案件ごとのノートに「ハンドオフ」欄を作り、どちらのAIも作業終了前に「どこまでやったか・次は何か」をそこへ書いてから閉じる。次にどちらのAIを開いても、そのノートを読めば続きから始められる。
2つ目は競合ガード。大きな改修の前に「今このファイルは○○が編集中」とノートに宣言して、同じファイルを同時に触らない。終わったら宣言を解除する。
3つ目は層で分ける。コードはCodex主体、文書や戦略まわりはClaude Code主体。担当の層が違えば、そもそも衝突しない。
どれも地味な運用だが、この3つを守って3か月、同じフォルダの取り合いによる事故は起きていない。
料金はいくらかかる?
執筆時点(2026年8月)の、私の実測で書く。
Codexは、ChatGPT Plus(月20ドル)の範囲で動いている。APIキーの課金は不要で、実際に私はAPIキーを設定しないまま3か月運用してきた。つまり、すでにChatGPT Plusを契約している人なら、追加費用ゼロでCodexを試せる。比較検討の入り口としては、これはかなり大きい。
Claude Codeは、Claudeのサブスクリプション(ProまたはMax)で使う。私は毎日窓口として使い倒す運用なのでMaxプランにしているが、プランは使う量に合わせて選べばいい。
なお、各社の料金体系は変わりやすい。契約前に公式ページで最新の内容を確かめてほしい。
この体制で、実際に何ができたか
このサイト「AI道具箱」自体が、この分業の産物だ。初期実装はCodexが68ファイルをビルド成功まで一気に書き上げ、Claude Code側で検収して公開した。そのときの記録はCodexでこのサイトを立ち上げた制作記録に残している。
ほかにも、卓球タイプ診断アプリ、自分専用のメモアプリ、FX自動売買の検証システム、反射神経テストのゲーム。この併用期間の制作記録には、どれも2つのAIのどちらか、あるいは両方の手が入っている。
振り返っての所感を、もう一度主観と断って書く。実装の手離れの良さはCodex、対話しながらの判断・文章・検収はClaude Code。どちらか一本に絞っていたら、この3か月の公開ペースは出なかったと思う。
AIとの分業を学びたい人へ
私は3か月の試行錯誤でこの分業にたどり着いたが、依頼文の書き方や検収のさせ方そのものは、体系立てて学べばもっと早く身につく。生成AIを実務目線で教える講座から入る道もある。どのAIと組むにしても、「何をどう頼み、何をどう疑うか」は使い回しの利く技術だ。
まとめ: 比較の結論は「得意分野で分業」
Claude CodeとCodexの比較に、私は勝者を出せない。3か月ほぼ毎日併用した結論が、実装の手離れはCodex、判断と文章と検収はClaude Code、という分業だからだ。プラグインを1つ入れれば、Claude Codeの窓口からCodexへ仕事を投げられる。すでにChatGPT Plusを契約しているなら、Codex側の追加費用はゼロ。どちらを選ぶか迷っている時間で、併用を試してみるほうが早いかもしれない。
このサイトでは、AIだけで何かを作って公開するまでの過程を制作記録として残している。2つのAIがそれぞれどう働いたかは、各記事の中にも出てくる。
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よくある質問
Claude CodeとCodexはどちらを契約すべきですか?
私の答えは「用途で選ぶ」です。3か月併用した実感では、実装を任せたときの手離れの良さはCodex、対話しながらの判断・文章・検収はClaude Codeに分があります。すでにChatGPT Plusを契約しているなら、執筆時点ではCodexを追加費用なしで試せるので、まずそこから触ってみて、物足りない部分が見えたらもう片方を足すのが現実的だと思います。
Claude CodeとCodexの使い分けの基準はありますか?
私はコードの編集と型チェック(tsc)までをCodex、buildや実機確認、コミット、そして相談・検収・記事書きをClaude Codeに割り振っています。きっかけは、Codexのサンドボックスでdevサーバーやbuildが権限エラーになり、実行を伴う検証を任せられなかったことです。制約から生まれた分業ですが、実装の手離れと判断の質を両取りできる形として、そのまま定着しました。
Claude CodeとCodexは連携できますか?
できます。私はClaude CodeにOpenAI公式のCodexプラグインを入れて、/codex:review(コードレビュー依頼)や /codex:rescue(詰まった作業の救援)といったコマンドで、Claude Codeとの会話からCodexへ仕事を投げています。ただし、作業のたびに自動で相互レビューさせる設定は使用量が一気に増えるので、最初は無効のまま、必要な場面だけ手でコマンドを打つ運用をおすすめします。
Claude CodeとCodexの併用にかかる料金はいくらですか?
執筆時点(2026年8月)の私の場合、CodexはChatGPT Plus(月20ドル)の範囲で動いていて、APIキーの課金はしていません。Claude CodeはClaudeのサブスクリプション(ProまたはMax)が必要で、私は使用量が多いためMaxプランです。料金体系は変わりやすいので、契約前に必ず各社の公式ページで最新の内容を確認してください。
非エンジニアでもClaude CodeとCodexを併用できますか?
私自身がコードを書けないまま3か月併用しています。必要だったのはプログラミングの知識ではなく、依頼文の工夫と検収の型でした。具体的には、対象ファイルを最初から列挙して渡す、Codexには「build検証は不要」と明記する、作業後はgit statusで差分を見る、日本語の文字化けをgrepで確かめる、あたりです。この記事に書いた運用ルールは、そのまま真似して使えるはずです。
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